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進学を希望される方へ

堀田教授からメッセージ

堀田研究室は2005年にできたソフトマテリアルを主に扱う研究室です。 この研究室は堀田教授をリーダーとした研究室メンバー全員の力で運営(研究)されています。 よって、この研究室の主役は研究室のメンバー全員です。 つまり、研究室がどのように発展をしていくかは構成員の皆にかかっています。
私は学生よりも早く生まれた分、研究の面白さや苦しさも含めた醍醐味を多く知っています。 教育者として、私はその研究の醍醐味、特に面白さを配属になった皆と共有したいと願っています。 研究は一生懸命やれば、必ず、自分が大きく成長できる何かを返してくれます。必ずです。どんな研究結果も、研究であれば有意義で、一生懸命に行った研究者を決して裏切ることはありません。
堀田研究室で研究をして,世界に自分の研究メッセージを刻み、さらにどんどん磨いて、世の中に羽ばたいて大きく社会貢献をしてください。 一緒に研究生活を送れることを楽しみにしています。

堀田 篤


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どんな研究をしているの?

堀田研究室ではソフトマター(比較的柔らかい材料)の研究を行っています。 高分子(ポリマー)だけではなく、低分子溶液の話もあれば、実は硬い材料と一緒になったソフトマターの研究などにも幅広く着手しています。
このソフトマターの研究は現在極めて着目されております。なぜなら我々自身の体がソフトマターだからです。 ですからソフトマターは生体材料はもちろんですが、ナノ材料、エコ材料などと幅広く応用されています。 ソフトマターのない世の中なんて想像できません。そしてそんなソフトマターは不思議な現象が多すぎて、まだまだ未解明なことでいっぱいなのです。
そのようなこともあり、堀田研究室は、多くの企業・大学との共同研究や研究協力体制を築いて研究をしています。
医工連携研究では現場で今まさに活躍されていらっしゃるお医者さんなどと一緒に研究をしています。 共同研究などを通して、企業と最先端の実用化研究も行っております。
研究室ではとにかく「楽しく研究をしよう」を第一に考えています。 研究テーマを私からざっと与えますが、それをどう処理していくかは学生の自己管理に任せています。 もちろん放置ではなく、週報や輪講を通して進捗状況を聞き、アドバイスをしています。 先輩も手厚く新人の面倒を見てくれる体制も構築しています。悩んだ時に孤立はさせません。 途中で研究内容が変わることも良く起こります。自分にとって興味深いテーマが出てきてしまうことも多分にあります。 ですので、柔軟性をもって研究が十分にできる環境を学生には与えています。 特に4年生は「習うより慣れろ」という姿勢が大切に思います。 これまでの実験の授業などでは解答が与えられた実験ばかりを実施してきました。そんな実験は、ある意味つまらないものです。 それよりも、誰も足を踏み入れたことのない問題を発掘し、それを解決できた時の喜びは何にも代えがたい喜びにつながります。 世の中でその事実を知っているのが自分(と研究室?)だけなのです。大変に気持ちいいです。 こればかりは本当に体験してみないとなかなか分からないものです。 そして初めて国際誌論文に自分の名前が世に刻まれて、それが永遠に自分の子孫にまで読まれて受け継がれていく・・・。 自分の姿・形がなくなっても、自分の努力の創造物である論文は人間社会がある限り永遠に残ります。 その感動をぜひ体験してください。 課題を達成できなかったときや問題が起こった時には、私や研究室の全員、それに共同研究者らと多くのディスカッションをすることで、それが 解決されていきます。そして共同(協同)して創造する楽しみも体験することとなります。

現在の詳しい研究内容は研究内容を是非読んでみてください。以下によくある質問に回答しておきます。

堀田研ってどんなところ?

1.堀田研って化学が必要なんですか?

→ これは心配性な学生が良く聞きにくる質問です。研究室に入ってからはいくらか化学記号には遭遇します。 しかし研究室に入るにあたり化学の知識は元素のCが何であるか、Hが何であるかを知っていればいいです。 ポリマーのことは「マテリアルデザイン」の授業などで知っておいた方がいいですが、絶対に必要ではありません。 現に、「マテリアルデザイン」をとっていなかった学生も「ポリマーはスパゲッティのようである」なんて言うようになります(笑)。 本当です。ちなみにこの現代、化学記号に遭遇しない研究室なんてほとんどないのでは?

2.堀田研って大変なのですか?

→ これは私からは何とも言えません。しかし「研究」室ですから、研究はもちろん重視しています。研究を真面目に楽しくやっている学生を全面的にサポートしたいと思っていますし、私も一緒になって研究を楽しみたいと思っています。
時間的な拘束を「大変」というならば、それをきつくしたり管理したりする気持ちは私には全くありませんし、そもそも学生のスケジューリングには興味がありません。 むしろ私自身も拘束すること/されることが好きではありません。自分のスケジュールくらいは、自分で責任をもって立てられるように自己管理ができる人間に育ってほしいと思っています。そして研究は信頼関係に成り立つべきものです。 私が興味あるのは研究の進捗なのです。皆さんは、自分(と私)で立てた研究課題を自己管理のもとに責任をもって実施していきます。そして出てきた研究結果を、 私を含めた研究室の皆でディスカッションし(輪講等)、より深く現象を理解し解明していくのです。 書いてあるとなんだか大変そうに聞こえますが、全くそんなことはないです。2年生までの授業の方がよっぽど時間的拘束も多く大変だったのではないか、と思います。 なお、学生のプライベートのことに興味がないと言っているわけではなく、多くの学生が私に直接話しに来たり、週報に楽しく書いてきたりしています。
あまり難しく考えず、堀田研の流れに適切に乗っていれば、上記した力は驚くほど自然に身につくようになります。そして最後には成長した自分がきっと見られるはずです。 詳しくは研究室メンバーにぜひ聞いてみてください。

3.どういう風に研究しているの?何を重要としている?

→ 研究は幾らか課題を設定し、私は学生と一緒に楽しく頭をかかえて研究を進めています。
輪講・輪読は週に1回ずつあります。輪講では研究遂行が適切にできるように方向づけをし、輪読では研究を公表する上でのプレゼン技術の真髄などを伝えています。 この他にも、ソフトマテリアルの基礎、論文の読み方・書き方、英語の使い方・人生の生き方等々(笑)を教えています。

私には研究のおもしろさを伝えるために学生に熱く語りたがる癖があるみたいです。 そういうこともあり、コミュニケーションをひじょうに大切に思っています。 コミュニケーションが迅速に行われるためにも、学生とはなるべく気楽に語りあっています。 論文を書くための「論理的に考える力」と「英語力」は、研究ではとても大切な能力になってきます。 学生自身も上記能力を伸ばすため、自己啓発を常に意識してもらい、自分自身を積極的に磨いていってもらいます。 そのために皆さんの手助けとなるのが、私の喜びとするところです。

また、グローバルに活躍できる人材育成も大切にしています。国内はもとより国際学会への参加、国際誌論文の執筆はどんどん経験してもらいたいと思っています。 さらには海外留学も多くの学生がこれまでに実現しています。世界のトップレベルの研究室に勉強しに行っています。海外留学だけを例にとり挙げますと:
・大内哲君:Prof. Ryan Hayward 研究室(Polymer Science and Engineering, University of Massachusetts Amherst, USA)
・前田知貴君:Prof. Craig Hawker 研究室(Materials Research Laboratory, University of California, Santa Barbara, USA)
・遠藤冬玲君:Prof. Claudio De Rosa 研究室 (Polymer Physics and Macromolecular Chemistry Research Group, Department of Chemical Sciences, University of Naples Federico II, Italy), Prof. Dieter A. Schluter 研究室 (Polymer Chemistry Group, Institution of Polymers, ETH Zurich, Switzerland)
・黒川成貴君:Prof. Marc A. Hillmyer 研究室 (Department of Chemistry, University of Minnesota, USA)
・小山航平君:Prof. Namiko Yamamoto 研究室(Aerospace Engineering, PennState, USA)
・武内裕太郎君:スウェーデン王立工科大学(KTH、School of Engineering Sciences in Chemistry, Biotechnology and Health)DD留学
私自身が海外経験が長かった分(2歳から海外(ヨーロッパ)で育ち、中学いっぱいまで帰国子女、社会人になってからも長くイギリスとアメリカに留学&就職しています)、そのコネクションを大事にして、学生にも貴重な経験をしてもらおうと思っています。
この他にも一流企業へのインターンなども堀田研からの派遣として経験している学生がいます。 学部の4年生であろうと、研究を頑張っている学生には論文発表と学会発表が出来る機会を与えるようにしています。
超一流企業の優秀な研究者、そして超一流の研究医の方々、そして私の外国で知り合った研究の友人らなどと一緒に研究をしてもらう機会を通して、その楽しさを味わってもらいたいと思っています。 色々学んでください。

4.どんなところに就職してるの?

→ 大変に就職は色々な方面へうまくいっています。これまでの就職先はこちらをご覧ください。一流企業(公務員、大学等含む)、一流研究室に全員就職が決まっています。
化学会社にしか就職しないのか、とよく聞かれますが、全然違うということが分かると思います。むしろ化学会社の率は他の研究室と変わらないでしょう。 また私も会社勤めが長かった分、さらには学科の就職委員も2回も経験しているため、企業関連のことを良く知っています。 学生の皆さんには、社会に出る前の一般常識なども学んでいってもらいたいと思っています。

5.どこの研究室と仲がいいの?

→ どこの研究室とも仲良くやっています。同じ学科の鈴木研究室とは合宿を一緒にやっていました。 共同研究もしてお世話になっています。他に、同学科の泰岡研とは共同研究をしていました。同学科の三木研 とも共同研究をしています。近年は同学科の大村研との共同研究が活発です。同学部物理学科の渡邉研とも共同 研究をしていました。 他の大学のことなどはここでは割愛しますが、他にも色々な研究室と共通の興味がありそうで、ますます 今後の拡がりが楽しみなのです。なお、多くの有名企業とも共同研究をして、たくさんの成果をあげています。

6.雰囲気は?

→ 百聞は一見にしかず。見に来てください。メンバー皆、とても仲が良く助け合って研究をしていると私は感じます。 研究は楽しい環境で実施するのが一番です。 皆、ポジティブな発言をよくしてくれる良い学生ばかりです。。。というのはボス馬鹿ですかね・・・。 明るく仲の良い研究室であることは間違いないです。楽しい環境でバシバシ自分を磨いていってください。 なお、嬉しいことにOBOGも多く再訪してくれていて、嬉しいばかりです。

他にも質問がありましたらメール(堀田篤: hottaATmech.keio.ac.jp・・・ATを@に変更ください、迷惑メール対策です) なり見学なりでどうぞ。研究室一同、お待ちしています!