研究紹介:生体適合性ポリマーからの薬剤溶出量制御   

                             by 萩原 克哉 

現在、医療の現場では大きく分けて3つの材料が使用されています。金属材料、セラミックス、そして高分子材料です。これらの材料は、カテーテルや血液バッグ、人工股関節といった様々な医療器具に使用されており、一定の成功を収めて来ました。ところが、生体と常に干渉し合う生体材料は特殊な環境下で使用されるため、それぞれの環境に即した性質が求められます。現状では、生体材料として完全な材料は無く、多くの研究者が生体材料の研究に取り組んでいます。

私の研究では、特にステントという医療器具に使用される高分子材料の表面処理に取り組んでいます。様々な表面処理を施すことによって、高分子と血液、細胞などとの親和性を制御することが目標です。自分の研究が医療の現場へ応用される日を夢見ながら、研究に励んでいます。